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2019年2月18日月曜日

Mozart Symphony No.40 【虎の巻】参考メモ


モーツァルト交響曲第40番を演奏するにあたっての参考メモです。
あくまで参考まで。

【全体の話】
・ピリオドアプローチのコンセプトの1つに、楽譜には書いていない強弱変化、ダイレクション、イントネーション、アーティキュレーションを、モーツァルト・ベートーヴェン等は常識として想定していた、という立脚点があります。ので、楽譜に書いていない指示が古典派の作品はかなり多くなります。
Mozartで、箇所によって完全non vibratoをお願い致しましたが、基本、Mozartは可能な範囲で大丈夫ですが、Vibrato基本的に最小限にして頂ければ幸いです。
・2分音符などの少し長い音は減衰気味で、テヌート気味に保ちませんので、覚えておいて頂けますと幸いです。
・弦も管も、全体的にしゃべるように、話すように弾く、吹く。 音楽は言葉である、としたこの時代のコンセプトに沿う。 平たく漫然とは奏さない。イントネーションやフレージング、方向性を積極的に表す。
・楽譜に書いてある強弱、アーティキュレーション、スラーのかかり方などの情報は常に大事。見過ごしはなるべく回避していきたい。
・古典派の音楽は特にアンサンブルが大事、バンドなどのグルーヴ感みたいなもの。 jazzやロックやポップスのバンドのようなイメージ。
・一人ひとりが自発性を持って自分のパートを奏する、 後ろ向きにならない。(これは他の曲でも常に同じ。)
・管楽器は一人ひとりがソリストなので、1音1音に是非こだわりを持って頂ければ幸いです。ひとつひとつの音をどうやって吹くか、感性や考えを音に込める。
・一方、弦楽器はパートの中でズレてしまう、ということは基本的に無い方が良いです。
・スコアをチェックしておくのは実は基本になります。全体が分からなければ部分は分からない、というところがどうしてもあります。

(
以下の内容は練習指示の一部です。全てではありません。また言葉だけでは不明瞭なところもあると思いますので、練習で繰り返しやっていきますので、ご安心下さい。)
(
単に以下の指示のミス、小節番号の間違いなどありましたら、すみません。不自然な点ありましたら、練習の前後等でご質問頂ければと思います。)

☆1楽章
3小節目、VL、この2拍目で跳躍する形は、女性終始といって抜く
4小節目、VL、この形は下降に合わせてdim
10Vl,VLAこの小節はドミナント、五度、緊張の強い和音、ラ、ド、ファ、ラ。次の小節は1度で解決。
ドミナントを少し強く、1度の和音で抜く
37、メロディー、この小節を強く、同時にクレッシェンド、
42、解決する四分音符、短すぎずに、若干余韻と響きを
52 木管、柔らかい音で
58ppに落とす、全員
72、から弦楽器2分音符、完全non vib.で透き通った音、弓使い速く。
131132133、木管、フルパワー大きい音
148150152、木管少し時間かけてたっぷり歌う、セリフしゃべるように
284 木管系の16分音符は若干のブレスがあってから入ります。付点八分休符にブレスマークかビックリマーク書き込んで頂けますと幸いです。

☆2楽章
・まずはソルフェージュ。32分音符2個と、16部休符1個のコンビネーションを正確に。
・58、59などの32分の吹き方、32分×2つと16分休符はイコールの関係です。 やわらかく吹かず、パリっと奏して下さい。
・70以降の木管楽器メロディーの8分音符5つの繋がり、1拍目から4拍目に向かう形で抑揚・イントネーションをつけてください。

☆3楽章
2小節目、ヴァイオリン・フルートのメロディー、2拍目にアクセント且つ、少し時間かけてたっぷり弾く。
・16、19のヴィオラ、チェロ、フルート、オーボエ、クラリネットの八分音符4つの連続も上記2小節目と毎回同様にします。
1619などのメロディーの跳躍、アクセントを入れて強調する
・トリオの入りのヴァイオリンのアウフタクトだけ少し時間をかけるが、その後は前のテンポと変わらずに速いまま進む。
・11から12小節の2拍目まで時間をかける、rit(特に12小節目の1、2拍目)13小節アフタクトからのピアノも(12小節の1、2拍目よりは戻るが)ほんの少し落ちたテンポになっている。
・14小節の1stVLからa tempo
・19、チェロは1拍目のFisにイントネーションアクセント。その後のADは少し抜く。
・20アウフタクト、木管楽器はイントネーションアクセントを入れる。20小節の1拍目2拍目の方は抜く。 次の形も完全に同じ。
・35、36はトリオの前半と同じルバート。38は同様にa tempo
・トリオからダカーポする前に、一旦止めます。そしてダカーポのテンポを振り直します。(一つ振りで)

☆4楽章
72 第2主題の入り、アウフタクト、ほんのすこし時間かけて入る、73くらいで少し時間を戻す
・128~132まで時間が拍通り行かず自由になるので、眼鏡マーク
228の形大事、Vl,クレッシェン・ドデクレシェンドを上行下行に合わせて付加
・77、Vla 4分音符5つの連続は最初が強く そこから dim. やや大げさめにお願いします。(かなり大胆に最初強めに入って下さい)
・228、 1stと2ndVLの形は、音符の上行・下行にあわせてクレッシェンド・デクレシェンド、この小節自体を少し強調する

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